日本の一般的な病院で行われている脊髄損傷のリハビリテーションとは失われた機能を回復させることではありません。「一度脊髄を損傷すると機能を回復することはほぼ不可能」というこれまでの定説から、歩行を目指すためのリハビリテーションはほとんど行われていません。病院のリハビリの目的は、「残された機能をいかにして使い、ADL(日常生活動作)を可能にするか」という点に焦点が絞られています。残存機能を今までの120%にも150%にも使い、必要な筋力を強化し、車椅子の操作などに習熟することなど、新しい状況に慣れていく過程が、日本の脊髄損傷におけるリハビリテーションです。
J-workoutが既存のリハビリ施設と大きく異なるのは、「動かすことのできない部分」の機能回復も目指している点です。近年、修復が不可能とされてきた中枢神経組織の理論が、中枢神経の可逆性、修復、再生等の立証によって変わりつつあります。これらは全て、損傷部位の上下におりて、適切なレベルの神経運動を根気よく続けたことに関係性があります。今ではリハビリを実行することによって、神経組織の機能的回復を期待することができるようになりました。問題は、そのようなリハビリは長期に渡って実施すること不可欠であることです。現在日本ではそのような神経運動を長期で行うことが可能な医療機関がないということや、医療保険の適応期間か限られていることが機能的回復の可能性を阻んでいます。例え、長期にわたる運動が神経組織の機能的回復に繋がることが立証されていても、残念ながらそれを実施する場所が今の日本には存在しません。
J-Workoutは日本で唯一の慢性期の脊髄損傷者のトレーニングを長期間に渡って行なうことが可能な施設です。J-Workoutの独自の方法を用いて、クライアントの方の神経組織に働きかけ再組織化を図り、残された脊髄神経に歩行機能を再教育するのです。
出来る限り早い段階でトレーニングを開始した方が回復は早いと言われています。ただ、たとえ受傷後のトレーニングの開始時期が遅かったとしても、あきらめることはありません。実際、J-Workoutに来ている方は急性期・慢性期のリハビリテーションを病院で終え、慢性期に突入しているかたばかりです。その有効性は、科学的にも実証済みで、受傷一ヶ月程度の「急性期」の方だけでなく、受傷2ヶ月~20年の「慢性期」の方の機能回復を果たしたとして、科学誌「NATURE」にも掲載されました。
J-Workout様 論文より抜粋させていただきました。
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